生きづらさを感じる人のための書評ブログ

勉強のあいまに読む本の備忘録です。

『「やめられない心」依存症の正体』クレイグ・ナッケン

「やめられない心」依存症の正体

 

パチンコ店が8時や8時半という、早朝に開店するのが、やみつきになる一因にあるのではないかと思う。

 

普段6時とかに起きて出勤している人にとって、そして余暇をちょっとでももて余している人にとって、デパートやスーパーが開店する10時まではやっぱり苦痛なんじゃないか。

 

「手順が決まっている行動」の意味

私たちは日々の生活のなかで、手順が決まっているさまざまな行動をくり返します。それらの行動は、いろいろな意味で重要です。

まず、そういう行動をくり返すことにより、私たちは自分の信条や価値観から外れるのを防ぎ、また自分と同じような信条や価値観を持つ人たちとのつながりを深めることができます。私たちは手順が決まった行動を「儀式」のようにくり返すことにより、それらの行動が象徴的に表しているものとの結びつきを強めるのです。

 

それはアディクションに冒された人も同じです。彼らもまた、手順が決まった行動をすることによって自分の信条や価値観を語っているのであり、その人がくり返す行動は、その人の頭のなかにある「アディクションに冒されている信条や価値観」を表しているのです。

 

また、手順が決まっている行動は、次に何をするかがわかっているので安心感を与えます。この安心感は、常に本人が自覚できるほど明確でないこともありますが、はっきり感じていなくても必ず存在しています。そのため、決まっている手順が変更られたり、一部が行われなかったりすると、なんとなく気分がすっきりしないものです。

 

 最近目にする「ワーク・ライフ・バランスの嘘」は次のような趣旨ではないかもしれはいが、上の引用からはこう言える。

 

つまり、社会人脳がセットアップされたなら、だいたい365日同じようなタイムスケジュールをこなすことにするのだ。

 

土日はいつもより遅く起きてごろごろするなんて、そんなことをしてると老けそうだ。

 

パチンコそれ自体はグレーな産業なのでどうかと思うが、土日になると8時半の開店に並び、食事休憩もそこそこに熱中するパートナーに、そう考えると、私は何も言えなくなってしまうのだ。

 

この本は情報が満載で、誰かしら髪の毛を引っ張られる思いをどこかのページでするかもしれない。

 

分かりやすい名翻訳だと思います。

 

 

「やめられない心」依存症の正体

「やめられない心」依存症の正体