生きづらさを感じる人のための書評ブログ

勉強のあいまに読む本の備忘録です。

『いちばんやさしい 憲法入門』有斐閣アルマ

いちばんやさしい憲法入門 第4版補訂版 (有斐閣アルマ)

「ポルノの権利ー表現の自由(1)」

 

四人の執筆者が分担していて、まだ全章読了していないが、各章3~5ページの本文で書かれていて大変とっつきやすい。

なかでも文体が突然イヤミたっぷりになる次のところに笑った。

 

憲法学者はポルノがお好き?

「いちばんむずかしい」憲法といった感じの教科書などを手にとってみてください。表現の自由という大事な項目で、ポルノ表現だとかわいせつ文書だとかを一生懸命とり上げているのに驚くことでしょう

 

いったい、どういうことなのでしょう。憲法の先生方(憲法学者)には、なにかポルノに加勢する特別の思い入れでもあるのでしょうか。そういえば、昔(1970~80年代)の「日活ロマンポルノ」の監督さんたちは、「ポルノこそ体制批判表現なのだ」という、照れ隠しや自己弁護の混ざったような主張をしていたようです。憲法学者は「反権力」という点でポルノと意気投合してしまったのでしょうか。

 

日活ロマンポルノの監督のくだりといい、なんだかよくわからないが、皮肉たっぷりな文章だ。

 

昨日3日で、日本国憲法は70周年を迎えたらしく、同時に改憲論争もホットな感じでニュースにあがってきている。

 

それはともかく。

 

ポルノ映画にリベラル性は筆者も感じたことがある。

『アタシはジュース』というポルノ映画は、美しく面白かった。今でも印象的なシーンがいくつもある。

物語性が強くて、ゲイや低賃金で肉体労働する在留外国人との関係に、若き主人公がたくましくなっていく話だった気がする。

 

 

いちばんやさしい憲法入門 第4版補訂版 (有斐閣アルマ)

いちばんやさしい憲法入門 第4版補訂版 (有斐閣アルマ)